店主「ご注文は?」
メガネ「ステーキ定食」
店主「……焼き方は?」
門下生A「なんでもい——」
門下生B「弱火でじっくりだわ」
店員「お客さん、奥の部屋へどうぞー!」
門下生B「うまいわコイツ」モグモグ
メガネ「たいした味ですね」モグモグ
ウイーン…
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「部屋が動き始めてるぜ」
メガネ「ほう、部屋がエレベーターになってるのですか……たいしたものですね」
門下生B「ついたわコイツ」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「どこだわココ」
メガネ「ほう、ハンター試験ですか……たいしたものですね」
メガネ「ハンター試験はきわめて難易度が高いらしく、
ここまでたどり着く倍率は一万人に一人くらいです」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「オレらそんなの受けていいのかよ? 申込みしてないぜ」
ビーンズ「番号札です」
門下生B「受けることになっちまったわオレら」
門下生A 406
門下生B 407
門下生C 408
メガネ 409
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「親切だわコイツ」
メガネ「ほう、下剤入りジュースですか……たいしたものですね」
トンパ「え!?」
メガネ「下剤入りジュースは味も臭いもほとんどしないらしく
一口飲めば大便が三日間土石流のように止まらなくなるくらいです」
門下生B「最低だわコイツ」
トンパ「ぐ……ちくしょう!」タッタッタ…
ヒソカ「人にぶつかったら、謝らなくちゃ◆」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「死ぬわアイツ」
門下生C「相手はあのヒソカだぜ」
サトツ「これよりハンター試験を開始いたします。こちらへどうぞ」スッスッ
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「歩き始めたわアイツ」
門下生C「あのサトツ、どんどん速くなってるぜ」
メガネ「ほう、これが一次試験ですか……たいしたものですね」
メガネ「走る時にいつまで走ればいいのか分からないというのは
きわめて精神的負担になるらしく、途中で脱落する受験生も出るくらいです」
門下生A「オイオイオイ、ずいぶん混んでるなァ」
ドンッ!
門下生B「ぶつかっちまったわ。すまないわボウズ」
ゴン「ううん、大丈夫だよ!」
門下生B「よろしくだわ」
ゴン「こっちこそよろしく! オレはゴンっていうんだ!」
クラピカ「私はクラピカだ」
レオリオ「オレはレオリオだぜ!」
キルア「オレ、キルア」
門下生B「知り合っちまったわコイツらと」
ゴン「おじさんたちが着てる服、かっこいいね!」
門下生B「空手着だわコイツ」
ゴン「カラテ……?」
レオリオ「カラテって、どこかで聞いたことあるな」
クラピカ「手に何も持たぬことを旨とする武術だ」
クラピカ「達人クラスになると、素手で瓦を割ったり、土管を砕いたりできるらしい」
キルア「ふうん、オレだってそんくらいできるけどね」
メガネ「ほう、私を差し置いて解説ですか……たいしたものですね」ギロッ
クラピカ「……!?(なんだ、今の殺気は……)」
メガネ「ほう、ヌメーレ湿原ですか……たいしたものですね。
ここに住む動物たちはあらゆる方法で獲物をだますらしく、
ここに迷い込んで捕食されるマラソンランナーもいるくらいです」
サトツ(ずいぶんと知識豊富な受験生がいるようですね、今年は豊作のようです)
サトツ「では参りましょう」ザッザッザッ
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「霧が深くなってきたぜ」
キルア「みんな、ヒソカから離れた方がいいよ」
キルア「アイツ、霧に乗じてかなり殺るぜ」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「危険だわアイツ」
門下生C「だったらもっと前に出ようぜ」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「ついたわ森」
メンチ「さぁて、二次試験を始めるわよ!」
メンチ「二次試験は料理よ! あたしたちに“おいしい”といわせたら合格!」
ブハラ「まずは“ブタの丸焼き”を作ってもらうよ」
メガネ「ほう、メンチとブハラですか……大したハンターですね」
すでにシングルハンターの称号を持つくらいです」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「あのもう一人の男、末堂先輩よりデカイぜ」
メガネ「それにメンチの相棒のブハラ」
メガネ「彼も一流の美食ハンターです。男女がそろって性別バランスもいい」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「死ぬわオレら」
メガネ「ほう、グレイトスタンプですか……たいしたものですね」
メガネ「しかし、グレイトスタンプは頭部がきわめてもろいらしく、
あの大きな鼻はそれをカバーするための進化といわれるくらいです」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「あのブタの一撃、末堂先輩の重爆より威力高そうだぜ」
メガネ「とにかく頭部を狙いましょう」
ブハラ「もう、お腹いっぱい!」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「食いすぎだわアイツ」
門下生C「明らかに体積より食った量のが多いぜ」
メガネ「それにしても、豚の丸焼きをあれだけ補給できるのは、
超人的な消化力というほかはない」
ブハラ「よし……と——」
ハンゾー(もらったぜ!)
メガネ「ほう、スシですか……たいしたものですね」
メガネ「スシはメシを一口サイズの長方形に握ってその上にワサビと魚の切り身を乗せる料理です」
メガネ「スシは一見作るのがきわめて簡単に見えるらしく、
お手軽料理だと勘違いしている愚か者もいるくらいです」
ハンゾー「ぐ……!」
メガネ「ですが、実際にはスシをまともに握れるようになるには十年かかるらしく、
修行途中で脱落する人間も多いくらいです」
ハンゾー「すみませんでした……!」
メンチ「あんたよく分かってんじゃない! 見どころあるわ! 美食ハンターになりなさいよ!」
メガネ「ありがとうございます」
メンチ「だけど全部バラしやがって! これじゃ試験にならねェだろうが! どうすんだ、あ!?」
メガネ「それにしても、直前まで褒めてたのにこれだけ急にキレるとは、
超人的な情緒不安定というほかはない」
メンチ「じゃあ、クモワシの卵でゆで卵作ってー!」
門下生A「オイオイオイ」モグモグ
門下生B「うまいわコイツ」モグモグ
門下生C「市販の卵とは比べ物にならないぜ」モグモグ
メガネ「ほう、これがクモワシの卵ですか……たいしたものですね」モグモグ
ネテロ「おぬしら、ちょっとゲームでもせんか?」
ゴン「いいよ、やろうやろう!」
キルア「オレもいいぜ」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「元気ありすぎだわアイツら」
キルア「あれ以上やってたら、殺してでもボール取りたくなっちゃうもんな」ニヤッ
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「無謀だわアイツ」
門下生C「相手はあのネテロ会長だぜ」
メガネ「ネテロ氏は戦闘力がきわめて高いらしく、
未だに彼が念能力者で最強と呼ぶ人もいるくらいです」
メガネ「ネテロ氏を殺してでもボールを取るというのは、超人的な大口叩きというほかはない」
キルア「……ほっといてくれる?」
ビーンズ「72時間以内に生きて下まで降りて下さい!」
メガネ「ほう、これが三次試験ですか……たいしたものですね」
クライマー「外壁をつたって……ぐぎゃああああああああああああ!!!」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「死んだわアイツ」
門下生C「相手はあの怪鳥だぜ」
門下生C「早くタワーの中入ろうぜ」
ゴン「ここから入れるみたい!」
キルア「んじゃ、一斉に入るか」
レオリオ「地上でまた会おうぜ!」
クラピカ「ああ」
メガネ「ほう、入り口を見つけたのですか……たいしたものですね。
彼らに便乗して、私たちも入りましょうか」
門下生B「この多数決コースは5人で進むはずなのに、
神心会メンバーとゴンたち(ゴン・キルア・クラピカ・レオリオ・トンパ)で9人になっちまったわ」
リッポー『どうやら隠し扉が故障してて、5人以上入れてしまったようだね』
リッポー『仕方ないから、9人で進んでくれ』
門下生B「適当だわコイツ」
門下生C「トンパの相手はあのベンドットだぜ」
ベンドット「勝負!!!」
トンパ「まいったァー!!!」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「死ねよアイツ」
セドカン「ゲ!?」
ゴン「勝ち!」
メガネ「それにしてもあの一瞬で間合いを詰められるというのは、超人的な瞬発力というほかはない」
クラピカ「旅団の名を騙るな」
ドゴォッ!
マジタニ「ぐぎゃあああああっ!」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「怒ると怖いわアイツ」
レルート「あたしの勝ちね!」
レオリオ「ちくしょう……! バクチには自信あったのに……」
門下生C「相手はあのレルートだぜ」
キルア「……」グシャッ
ジョネス「あぁぁ……」ドサッ…
キルア「これでオレたちの勝ちだね」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「死んだわアイツ」
メガネ「ほう、心臓抜きジョネスですか……たいしたものですね」
メガネ「心臓を抜かれたジョネスはきわめて寿命が短いらしく、
心臓を返せと言う直前に絶命するくらいです」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「相手はあのキルアだぜ」
メガネ「それにキルア君の父親であるシルバ。彼も一流の暗殺者です。
心臓を抜く時血が出ないので、出血バランスもいい」
メガネ「それにしても、人を殺した直後だというのにあれほど平然としてられるのは、
超人的な精神力というほかはない」
レオリオ「どうにかタワーをクリアできたぜ!」
クラピカ「ゴンが壁を壊すアイディアを思いつかなければ、危なかったな」
キルア「ケツいてぇ〜」
トンパ「ギリギリだったな……」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「オレら何もやってないぜ」
リッポー「試験の内容はプレートの奪い合い!」
リッポー「自分のプレートは3点、獲物のプレートも3点、他は1点。
最終試験に進むために必要な点数は6点!」
リッポー「期間は一週間、頑張ってくれたまえ」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「ちょろいわコイツ」
メガネ「ほう、プレートの奪い合いですか……たいしたものですね」
門下生C「こういう試験はオレたち神心会の得意技だぜ」
なぜなら、標的捜しと連携プレイは、神心会の十八番なのだから……ッッ
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「もう集まったわプレート」
メガネ「神心会の人捜しスキルはきわめて高いらしく
逃亡中の死刑囚や徘徊中の原人まであっさり見つけてしまうくらいです」
門下生C「……ん? なんかあっちで戦ってる音がするぜ」
ヒソカ「くくく……ちょっと味見させてもらおうか◆」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「死ぬわゴン」
メガネ「ほう、ヒソカと出会ってしまったのですか……大した不運ですね」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「相手はあのヒソカだし、このままじゃゴンが危ないぜ」
メガネ「助太刀するほかはない」
ゴン「あっ、おじさんたち!」
ザッ!
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生B「助太刀するわオレら」
門下生C「ヒソカ、相手はこのオレたちだぜ」
メガネ「神心会は武道団体なので後ろを見せないらしく、
後退のネジを外している館長もいるくらいです」
バキッ! ドカッ! ドゴッ! ズギャッ!
門下生A「オイオイオイ……」ゲホッ
門下生B「死ぬわ……オレら……」
メガネ「ほう、四人まとめて瞬殺ですか……た、たいしたもの……ですね……」
門下生A「な、なんでも、いいけど……よォ」
門下生C「オレら……よく生きてるよな……相手はあの……ヒソカだぜ」
メガネ「ハンター試験中に、強くなった……というほかは……ない……」
ヒソカ「くくく◆ いつかボクの顔面を殴れるくらいにはなりなよ◆」
ドゴォッ!
ゴン「ぐはァ!」ドサッ
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「やられたわゴン」
門下生B「そうだわコイツ」
ヒソカ「どうりで恐れずに向かってきたわけだ◆」
ヒソカ「キミたちももしかしたら、おいしく実りそうだ……生かしといてあげよう◆」
ヒソカ「ククククク……◆」スッ…
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「消えたわアイツ」
門下生C「運がよかったぜ」
メガネ「ゴン君の手当てをして、試験が終わるのを待つとしましょう」
門下生B「四次試験クリアだわオレら」
メガネ「いよいよ最終試験ですか……我ながらたいしたものですね」
門下生C「最終試験前に面談があるみたいだぜ」
ヒソカ「くえないジイさんだな、毒気抜かれちゃったよ◆」スタスタ
メガネ「ほう、毒気抜きヒソカですか……たいしたものですね」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「呼ばれたわオレら」
門下生C「なんでオレたちだけ同時に呼ばれるんだぜ」
ネテロ「さすが、あのドッポ君の弟子じゃ」
門下生B「照れるわコイツ」
ネテロ「しかし、調べたところ、君たちは正式に受験手続をしていないことが判明した」
ネテロ「どうやらビーンズが間違えてプレートを渡してしまったようでな」
ネテロ「発覚した以上、このまま他の者と同じように最終試験を受けさせるわけにはいかん」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「今さらだわコイツ」
ネテロ「しかし、このまま不正受験者として帰すのもあまりに無慈悲」
ネテロ「そこで……正規の受験生とは別に、特別な最終試験を設ける!」
メガネ「ほう、特別な試験ですか……たいしたものですね」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「相手はこのネテロ会長だぜ」
ネテロ「今からワシに、君たち四人のコンビネーションを見せて欲しい」
ネテロ「もし、ワシを唸らせることができたなら、君たちは全員合格じゃ!」
ネテロ「ただしダメだったら……全員失格! ……どうじゃ?」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「厳しいわ条件」
メガネ「超人的な難易度というほかはない」
門下生C「だけど、やるしかないみたいだぜ」
ネテロ「ん、これは……コーラじゃな?」
ネテロ「……」ゴクッ
ネテロ(うわ、炭酸抜けちゃってるじゃねーかコレ)
四人「……今ッッッ!!!」
門下生B「死ぬわアイツ」
メガネ「ほう、炭酸抜きコーラですか……たいしたものですね」
メガネ「炭酸を抜いたコーラはエネルギーの効率がきわめて高いらしく、
レース直前に愛飲するマラソンランナーもいるくらいです」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「相手はあの末堂先輩だぜ」
メガネ「それに特大タッパのおじやとバナナ」
メガネ「これも速効性のエネルギー食です。しかもウメボシもそえて栄養バランスもいい」
メガネ「それにしても試合直前だというのにあれだけ補給できるのは、
超人的な消化力というほかはない」
ネテロ(……やるじゃねェか)
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「やったわオレら」
メガネ「ほう、私たちもプロハンターですか……たいしたものですね」
門下生C「しかも初受験(ルーキー)でだぜ」
ネテロ「あとは正規の受験生が試験を終えたら、一緒に帰っていいぞよ」
ゴン「うん! でもキルアが……」
門下生A「オイオイオイ」
門下生B「残念だわアイツ」
ゴン「だけど、これからレオリオとクラピカと一緒に家に行ってみるよ!」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「相手はあのゾルディック家だぜ」
ゴン「きっと一筋縄ではいかないと思う……だけど絶対連れ戻す!」
レオリオ「おうよ!」
クラピカ「キルアをあのままにしておけないからな」
メガネ「ゴン君に加えて、レオリオ氏とクラピカ氏。
これは最強のチームです。野性味に医学と知性が加わって、戦力バランスがいい。
それにしてもハンター試験直後だというのに次の目的に向かって前進するとは、
超人的な行動力というほかはない」
レオリオ「あんたらと出会えて楽しかったぜ!」
クラピカ「また会おう。キルアにもあなたたちが合格したことは伝えるよ」
門下生A「オーイオイオイ……」
門下生B「泣いてるわコイツ」
門下生C「なにも永遠の別れってわけでもないぜ」
メガネ「超人的な泣き虫というほかはない」
メガネ「ほう、いよいよ帰宅ですか……たいしたものですね」
門下生B「帰ったらまた稽古するわオレら」
門下生A「なんでもいいけどよォ」
門下生C「もしかしてオレら、もう末堂先輩より強いんじゃねえか?」
メガネ「それにしても、せっかくプロハンターになったというのにもう空手のことを考えているとは……
我々も超人的な空手好きというほかはない」
— おわり —
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